「ユナイテッドはビッグマッチでは勝つことができない」
――マンチェスター・ユナイテッドも似たような状況だね。試合には勝ったけど、圧勝ではないよね?
「僕が知っているマンチェスター・ユナイテッドは、1試合で2、3ゴールは決められるチームだったはずだ。25ゴールも決めるストライカーがいたね。たとえ1点勝ち越していたとしても95分までは集中しなければならなかった。というのも、ユナイテッドは試合をひっくり返す力を持っていたからだ。今では、あの頃のような個性を持っている選手がドレッシングルームにいるようには思えないね」
――90年代後半のユナイテッドの選手の多くは下部組織から昇格してきていたけど、ユナイテッドはチェルシーのようになってしまったのかな?
「これこそ、僕が『アーセナルはプレミアリーグで優勝できる』と言った理由だ。チェルシーとユナイテッドは苦しんでいて、一貫しているのはマンチェスター・シティだけだ。アーセナルに勝つことが出来る唯一のチームもシティだね。ユナイテッドは格下のチームを圧倒することができていなくて、そこかしこで1-0で勝っている。ただ、勝ち越したり得点できなかったりすると、ユナイテッドはビッグマッチでは勝つことができない」
――シティはホームでのチャンピオンズリーグ(CL)初戦を落としたけど、そこから勝ち続けて次のラウンドに進出することが決まった。今のところ、彼らがベストなのかな?
「そうだね。多少の雑音と2試合の敗戦を経て、シティはCLとプレミアリーグを争うための手段と選手を得たと思う。シルバ、アグエロ、トゥーレ、コンパニーを欠いてなおプレミアリーグの頂点にいて、ヨーロッパで戦っている。いいチームである証拠だよ。こうしたプレーヤーを欠いても勝ち続けられるクラブは世界を見てもそう多くない」
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