ベンゼマの証言。裁判所の判断では禁錮刑の可能性も
この件の首謀者は、ミュージシャンらしき男性3人グループだと言われている。何らかの方法でバルブエナの古い携帯電話を手に入れた彼らは、メモリーの中にバルブエナと若い女性とのプライベート映像を見つけると、15万ユーロ(約2000万円)を要求し、応じなければネット上に映像をばらまく、と脅したという。
これにベンゼマがどう絡んだか、という点だが、この3人組が、おそらくベンゼマを巻き込むことを目的に、ベンゼマの幼馴染に接触した。
その幼馴染もゆすられていたのかどうかは不明だが、ベンゼマは彼からバルブエナがセックステープをネタに脅されていることを知り、10月の国際マッチデーでバルブエナと顔を合わせた際に、この件について本人と話したという。
裁判での焦点は、このときにベンゼマがバルブエナに話した内容だ。
「脅しなんかに屈するな、とアドバイスした」、「厄介な大事になるなら金を払って清算しろ、と言った」…等々いくつかの情報が交錯する中、どうやら本筋は、「金を支払うよう勧めた」方向であったらしいことが濃厚になってきた。
そこで裁判所側が厳しく追及しているのは、それが純粋にチームメイトをトラブルから解放するための勧めであったのか、それとも幼馴染に懇願されてバルブエナから金を引き出そうとしたのか、ということだ。
もし後者であったと裁判所が判断すれば、ベンゼマには5年の禁固刑が課せられる可能性もあるという。
裁判所には、この幼馴染も呼ばれて尋問を受けた模様で、ベンゼマとの間で交わされた電話での会話の録音テープも証拠として提出されている。
その中でベンゼマが、「心配するな。ヤツ(バルブエナ)に選択肢はない。俺が説得する。ヤツは金を払う」と言ったと報じているメディアもある。
【次ページ】フランス国内では擁護派も…前科ありで懐疑の声