「こいつを入れたときは『守備的にいくぞ』という風になっている」
プレミアリーグ第11節、対ウェストブロムウィッチ戦。岡崎慎司は、今季最短となる後半43分からの数分間のみの出場に終わった。チームが3-1とリードしている状況で、終了までのわずかなプレータイム。インパクトを残す機会は回ってこなかった。
唯一の見せ場はロスタイム。エリア内でDFを背にしてボールを受けた岡崎だったが、振り返ってシュートを打つことができなかった。
「ターンして、(打てると)分かっていたら振り向いて一発でシュートを打てた場面だと思う。そういう場面が少ないので、感覚が養われていないと思いますけど……」
この言葉どおり、レスター移籍後の岡崎はシュート数が極端に少ない。ここまでリーグ戦では8試合に先発出場しているにも関わらず、その数はわずか7本だ。前節のクリスタル・パレス戦後には、自身の立ち位置について「こいつを入れたときは『守備的にいくぞ』という風になっている」と分析していたが、起用法と同様に、最近の岡崎はゴールに向かう姿勢が不足しているように映る。
守備もできるストライカー。チーム内での競争に勝ち抜こうとするがゆえに、ここまではライバルたちができない役割を積極的にこなしてきた。前線から率先してプレスをかけ、自陣まで敵をトラックバックしてタックルを仕掛ける。
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