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本田圭佑 9年前

「本田は優秀な選手」。番記者の皮肉ではない称賛、“わずか15分”の出場機会が持つ意味とは?

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

15分の出場機会は何を意味するのか

 それでなお、控えに回されてモチベーションを失うようでは、チームの中に居場所はなくなる。ミランのスタッフは、試合後本田へ次々と労をねぎらいに行っていた。必死さが外に伝わっているということは、なんだかんだで本人は強い危機感を感じているということなのかも知れない。

 ナポリ戦後、現在の境遇に対しフラストレーションを爆発させ、本田は監督やクラブ、ファンやイタリアサッカー界のあり方について強気に批判をしていた。しかしミランは苦闘する彼を暖かく見ており、練習をさせて試合に送り出している。これをたかが15分と吐き捨てるか、感謝を持って必死に戦うかで今後にも響いてくる。

 次節アタランタ戦では、ボナベントゥーラが警告累積で欠場になる。実直にコンディションを上げ、チャンスをもらうアピールがこの一週間で出来るか。日頃コメントを貰おうとぶら下がっている立場でこういうのも変だが、美学は言葉だけではなく、プレーと結果を通しても示してくれるものと期待する。

【了】

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