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本田圭佑 9年前

「本田は優秀な選手」。番記者の皮肉ではない称賛、“わずか15分”の出場機会が持つ意味とは?

ミランは現地時間1日、セリエA第11節でラツィオと対戦し、3-1で勝利した。ベンチスタートとなった日本代表FW本田圭佑は81分から途中出場し、アディショナルタイムも含めて15分程度の出場時間となった。4試合連続で試合終了間際の出場となった本田だが、地元のミラン番記者は本田を称賛している。皮肉やお世辞でもないその言葉は、何を意味しているのだろうか。

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

有名番記者は本田を称賛。その理由とは?

「本田は優秀な選手」。番記者の皮肉ではない称賛、“わずか15分”の出場機会が持つ意味とは?
ラツィオ戦では15分のプレーとなった本田圭佑【写真:Getty Images】

「本田はピッチ上で最も優秀な選手だったぞ!」

 ラツィオ戦終了後、あるミラン番のベテラン記者が、我々日本報道陣を前にそう語った。民放TV局メディアセットのカルロ・ペレガッティ記者だ。

 地元の長い下積みから同局のミラン番レポーターになった人物だが、熱狂的なミラニスタで、あまりにもミランへの愛情が深いばかりに専用チャンネルやサポーター贔屓の副音声実況に回された人物である。素直に気持ちの出る人で、皮肉や嘲笑を言うタイプではない。

 ただ記者には申し訳ないが、なぜこの日の本田のプレーをそう言えるのかはてんで分からなかった。ボールロストは複数あった。相手に跳ね飛ばされたり、中盤でターンを仕掛けようとしてマーカーに引っかかったりというプレーも目立った。

 アディショナルタイムでは右寄りの位置でFKを蹴るが、これも外す。ゴールに近すぎるFKはかえって難しいというから、これ自体は残念というほかはないかもしれない(それでもキックの狙いにはもう少し工夫をつけられなかったのかと思うが…)。

 何よりも、プレスに走れていない。入った直後、カバーに遅れて右サイドを崩される。自分が強く行かなかったことで本田は手を挙げて味方に謝っていたが、今季は比較的できていたところだった。31日のインテルvsローマ戦で長友佑都の活躍を見たからそう思うのかもしれないが、逆境の中での健闘を見たかっただけに残念ではあった。

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