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攻め続けた鹿島、3点完勝で史上最多6度目のナビスコ杯制覇

text by 編集部 photo by Dan Orlowitz

鹿島、虎の子の1点を守り切り史上最多6度目のナビスコ杯制覇
決勝点を挙げたファン・ソッコと喜ぶ鹿島の選手たち【写真:ダン・オロウィッツ】

【鹿島アントラーズ 3-0 ガンバ大阪 ヤマザキナビスコカップ決勝】

 今季最初のタイトルマッチであるヤマザキナビスコカップ決勝が31日に行われ、史上最多6度目の優勝を目指す鹿島アントラーズと、連覇を狙うガンバ大阪が激突した。

 両チームとも目立った欠場者はおらず、現時点でのベストメンバーで大一番に臨む。鹿島は今大会のニューヒーロー賞を獲得した赤崎が前線に入り、G大阪はパトリックが1トップ、注目の宇佐美は左サイドで先発となった。

 最初のチャンスは鹿島。2分、遠藤康が中村とのパス交換からペナルティエリア内でシュートを放つが、ボールはゴールの上へ外れる。直後にも小笠原が決定機を迎えるも、GK東口の果敢な飛び出しに阻まれた。

 これで主導権を握った鹿島は立て続けにシュートチャンスを作っていく。中村や遠藤、金崎、赤崎を中心にシンプルな仕掛けでG大阪のゴールを何度も脅かした。押し込まれている中でも反撃したい前年王者だが、パトリックは執拗なマークに遭い、宇佐美らのチャレンジも鹿島守備陣の前に力を発揮できない。

 それでも徐々に押し返したG大阪は、23分に宇佐美がピッチ中央からドリブルで突進してシュートまで持ち込む。しかしGK曽ヶ端を脅かすには至らない。すると30分、長谷川監督は早くも選手交代を決断する。相手FWへの対応に不安があったCB西野に代えて岩下を投入した。

 鹿島にめぐってきた前半最大のチャンスは40分、遠藤のスルーパスに絶妙な動き出しでディフェンスラインを破った赤崎がGKまでかわしてシュートを放つ。だがこれもゴールライン手前で丹羽にクリアされてしまい45分間をスコアレスで終えた。

 後半の立ち上がりはG大阪がペースを握る。54分には前半あまり目立たなかった宇佐美がミドルシュートを放つなど、攻勢を強めた。

 しかし、先手を取ったのは鹿島だった。60分、小笠原が左から蹴ったCKにペナルティエリア内で完全フリーになったファン・ソッコが頭で合わせてゴールネットを揺らし、貴重な先制点を挙げる。

 失点したG大阪は阿部に代えて昨年の優勝を決めるゴールを挙げた大森を投入する。対して鹿島は遠藤康に代えてカイオ、中村に代えて鈴木をピッチへ送り出した。

 先制で勢いづいた鹿島は73分、右サイドを突破したカイオの折り返しに金崎が詰める。だがG大阪の守護神・東口が右足一本でセーブし、追加点とはならない。

 1点を追いかけるG大阪は78分、倉田を下げてリンスに最後の交代枠を使って攻めの姿勢をより明確にする。

 それでも鹿島の勢いを止められない。84分、再びCKから鈴木が頭でつなぎ、最後は金崎が詰めて待望の追加点を奪った。さらに2分後、前がかりになったG大阪のミスを突いてカウンターを繰り出した鹿島は、途中出場のカイオが右サイドからシュートを沈めて3点目。試合を決定づける。

 そして4分間のアディショナルタイムもG大阪に自由を許すことなくタイムアップの笛が吹かれ、3得点で完勝した鹿島が史上最多6度目のナビスコカップ制覇を決めた。

【得点者】
60分 1-0 ファン・ソッコ(鹿島)
84分 2-0 金崎夢生(鹿島)
86分 3-0 カイオ(鹿島)

【了】

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