FIFA新会長選挙の立候補7名が決定【写真:Getty Images】
国際サッカー連盟(FIFA)は28日、来年2月に予定されている新会長選挙の立候補者7名を発表した。
出馬するのはヨルダンのアリ・ビン・アル・フセイン王子、リベリア国籍のムサ・ビリティ氏、フランス国籍のジェローム・シャンパーニュ氏とミシェル・プラティニ氏、スイス国籍のジャンニ・インファンティーノ氏、バーレーン国籍のシェイク・サルマン氏、そして南アフリカ国籍のトーキョー・セクワレ氏となっている。
早い段階から立候補を表明していたヨルダンのフセイン王子はアジアでの女子サッカー普及に貢献し、ムスリムの女子選手が試合中に「ヒジャブ」(イスラム教徒の女性が頭を覆うために巻く布)を着用することを許可するようFIFAに提案した実績を持つ。
フランス人のシャンパーニュ氏は2002年から2005年までFIFAの副事務総長を務めたが、今年5月の会長選挙では立候補に必要な推薦の数が足りずに出馬を断念していた。
UEFAの現事務局長であるインファンティーノ氏は、一気に有力候補となった。UEFAの理事会は欧州各国協会との協議を経て、次期FIFA会長選候補として同氏支持の方針を全会一致で採択している。
一方FIFA倫理委員会から90日間の職務停止処分を受けているプラティニUEFA会長は支持基盤を失い、厳しい立場に置かれている。処分明けに選挙への参加可否が判断されるため、票集めのための活動も満足に行えない。
ムサ・ビリティ氏はリベリアサッカー協会会長を務める人物で、同じアフリカから立候補したセクワレ氏は抗アパルトヘイト活動家として収監されていた過去がある。かつて母国南アフリカで住宅大臣を務めた。
バーレーンから出馬するサルマン氏はアジアサッカー連盟(AFC)の会長として辣腕を振るってきた。同じアジアからはフセイン王子も立候補しているため、地域内の国々がどちらの候補を支持するかにも注目が集まる。
FIFAの新会長選挙は来年2月26日に行われるFIFA理事会の中で行われる予定となっている。ゼップ・ブラッター会長の後任は誰になるのか、サッカー界の未来を左右する大きな分岐点になりそうだ。
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