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Jリーグ 9年前

Jリーグが直面する“スケジュール破綻”の危機。2S制導入で生じた『変則』、今こそ夏春制移行の議論を

text by 藤江直人 photo by Getty Images

山場で発生した2週間の「空白期間」

Jリーグが直面する“スケジュール破綻”の危機。2S制導入で生じた『変則』、今こそ夏春制移行の議論を
サンフレッチェ広島が優勝争いをしている最中にJリーグは一時中断となる【写真:Getty Images】

 それ以上に問題なのが、残り2節の間隔が大きく空いてしまっている点だ。

 今週土曜日の31日にナビスコカップ決勝が開催される関係で、セカンドステージ第16節は11月7日まで2週間空く。さらに日本代表戦が開催されるため、最終節まで再び2週間空いてしまう。

 サンフレッチェ広島がトップに立っているセカンドステージは、偶然にも次節で上位陣による直接対決が組まれている。サンフレッチェと4位のガンバ大阪が万博競技場で、2位の鹿島アントラーズと3位の横浜F・マリノスがカシマスタジアムで対峙。結果次第ではサンフレッチェの優勝が決まる。

 1位がチャンピオンシップ決勝にシードされる年間総合順位に目を移せば、サンフレッチェとファーストステージ覇者の浦和レッズが勝ち点68で並んでいる。そして、チャンピオンシップに駒を進められる3位の座をめぐって、ガンバとFC東京が勝ち点1差でしのぎを削っている。

 レギュラーシーズンの終盤戦からチャンピオンシップへと突入していく上で、最高の盛り上がりを見せて然るべき展開。しかし、2週間ずつ空く変則スケジュールは残念ながら注目度をスポイルしかねない。

 昨シーズンもナビスコカップ決勝と代表戦が行われた関係で、11月上旬に約20日間の空白期間が生じている。今シーズンほど問題視されなかったのは、空白期間の後に3週にわたって3節が組まれていたからに他ならない。

 翻って今シーズンは、FIFAクラブワールドカップが3年ぶりに日本で開催されることが決まっていた。12月10日の開幕戦でJ1王者が開催国代表で出場することと、今シーズンから導入されたチャンピオンシップが最大4日間の試合開催日を要することから逆算すれば、11月22日をセカンドステージ最終節とせざるを得なかった。

 国際Aマッチデーを動かすことはできないし、Jリーグが産声をあげる前からナビスコカップ決勝は11月を中心とする秋に行われてきた。

 つまり、2ステージ制及びチャンピオンシップ導入に代表される改革を断行し、なおかつ慣例を尊重した結果として、クライマックスを迎える11月が飛び石となることを承知の上でスケジュールを組んだシーズンだった。

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