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岡崎のジレンマ。起用で献身的、“守備的FW”として評価も――。日本屈指のストライカーが感じるもどかしさ

現地時間24日、レスター・シティはホームでクリスタルパレスと対戦し、1-0で勝利した。今季初の完封勝利となった試合で、日本代表FW岡崎慎司は後半から途中出場している。しかし、その役割は我々が期待されたものではなかった。日本代表のストライカーは、“守備的なFW”としてピッチに投入されたのだった。

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

途中出場の岡崎、明らかな守備的交代

岡崎のジレンマ。起用で献身的、“守備的FW”として評価も――。日本屈指のストライカーが感じるもどかしさ
クリスタルパレス戦で途中出場した岡崎慎司【写真:Getty Images】

 サウサンプトン戦後の本コラムでは、「先発出場で前半45分しかプレーしない岡崎慎司ではなく、途中出場する岡崎の姿が見たい」と書いていた。そして図らずも、直近のクリスタル・パレス戦で、岡崎は6試合ぶりに先発を外れ、後半18分からの途中出場となった。しかし1-0と試合をリードした状況での起用は、“期待した”展開ではなかった。

 期待していたのは、先制点を許すことの多いレスターが前半に失点を許して追いかける形で、後半になりふり構わず攻撃を仕掛ける試合展開だった。

 だがパレス戦では、前半を無失点で乗り切ると、後半14分に敵DFのミスからジェイミー・バーディーが先制。イタリア人のクラウディオ・ラニエリ監督が最も喜ぶ展開となり、その一点を守り切るための最初のカードとして切られたのが、岡崎だった。

「ネイサン(・ダイヤー)が入るつもりで準備していたけど、点が入った瞬間、俺に代わった。まあ、押さえにいったというのもある」

 という本人のコメントとは裏腹に、MFマーク・オルブライトンに代わっての起用にも関わらず、明らかに守備的な交代という印象を受けたのは筆者だけではないはずだ。

 この選手交代について、試合後の記者会見で指揮官に聞くと、「岡崎は2つの仕事をできる。守備、そして攻撃の両方ができて、プレーをコントロールすることも可能だ。ウィングとストライカーとのリンクアップも上手にこなせるからだ」と思っていた通りの答えが返ってきた。

 確かに岡崎は、低い位置まで下がって中盤と前線でボールを上手につなげる潤滑油的なプレーを見せた。22分の一連のプレーはその最たる例である。自陣深い位置でDFからボールを受けた岡崎はリヤド・マレズとのワンツーから、直後にバックヒールでバーディーへナイスパス。

 そのバーディーが素早くダニー・ドリンクウォーターへとつなぐも、MFはすぐにボールを失ってしまう。だが鮮やかなパスサッカーを演出したのは岡崎で、バックパスの際にはレスターファンから大きな歓声が沸き起こった。

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