レスター・シティのイングランド代表FWジェイミー・ヴァーディ【写真:Getty Images】
今季のプレミアリーグで最もブレイクしている選手といえば、レスター・シティのイングランド代表FWジェイミー・ヴァーディだろう。
24日のクリスタルパレスでもゴールを決め、ここまで10得点を挙げて得点ランク堂々の首位に立っている。
そんな“絶好調男”を他のクラブが放っておくはずがない。英局『ESPN』は、リバプールとトッテナムがヴァーディの獲得に興味を示していると伝えている。
ユルゲン・クロップ監督が就任したリバプールは、今夏に大型補強を敢行。クリスティアン・ベンテケやダニー・イングスといった前線の選手を補強したが、新天地では完全にフィットしきれていない。
エースのダニエル・スターリッジは負傷がちで満足にプレーできておらず、リバプールはここまで8得点。第9節時点で、最下位サンダーランドなどと並んで最も少ない得点数となっており、ゴール欠乏症に陥っている。
また、トッテナムはエースのハリー・ケインへの依存度が依然として高く、マウリシオ・ポチェッティーノ監督は前線の選択肢を増やしたいと考えているのかもしれない。
今季は日本代表FW岡崎慎司とコンビを組んでゴールを量産しているヴァーディだが、決して華やかなキャリアを歩んできたわけではない。
シェフィールド・ウェンズデーの下部組織で育つが、キャリアのほとんどは7~5部のアマチュアリーグでプレーしている。
2010/11シーズンにはナショナルリーグ(5部相当)のフリートウッドで36試合31得点を記録し、このシーズン終了後にレスターへ移籍する。当時のレスターはチャンピオンシップ(2部)だったが、5部リーグから飛躍的なステップアップを果たしている。
レスターは昨季プレミアリーグに昇格し、ヴァーディにとっても初めて世界最高峰のリーグでプレーすることになった。しかし、昨季はリーグ戦で5得点と特に目立った活躍をしているわけではない。
しかし、今季に入ってからその才能が一気に開花。リーグ戦では7試合連続となる得点を記録している。リーグ7戦連続ゴールを成し遂げたのは過去7選手のみ。ティエリ・アンリ、ルート・ファンニステルローイ、アラン・シアラー、イアン・ライトなど錚々たる顔ぶれだ。
これまで代表とも無縁だったが、今年7月にはイングランドA代表に招集されるなど、ここ数ヶ月の間でまさに“サクセスストーリー”を歩んでいる。
今年1月に28歳になった遅咲きストライカーは、つい数年前までプレーしていたアマチュアリーグから、ビッグクラブ移籍という大きな飛躍を遂げることになるのだろうか。
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