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スペインに現れた遅咲きの苦労人。1-3完敗もロナウド超え最高評価。セルタFWノリートとは

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

レアル・マドリー守備陣の脅威となった個人技

 そして迎えた今季、セルタは開幕から8節を終えて5勝3分けで無敗。勝ち点18でレアル・マドリーとバルセロナという2大巨頭と肩を並べている。その中でノリートは全試合に先発して6得点3アシスト。特に第5節バルセロナ戦では1ゴール2アシストを記録。欧州王者を4-1で破る原動力となった。

 欧州中のクラブで最も勢いに乗っているといっても過言ではない状態で迎えた第9節。セルタはバルサをも撃破したホームでレアル・マドリーと激突した。

 結果は1-3。クリスティアーノ・ロナウドの得点に加えてダニーロとマルセロという両SBの得点によって今季初の黒星を喫したセルタの面々は、“白い巨人”の身長は想像以上に高かったと感じたことだろう。

 スコア上は完敗といえる。それでも、ピッチ上で最も躍動し輝きを放っていたのはノリートだった。

 ツーブロックに刈った髪をポマードで撫でつけたノリートは、その野性味溢れる風貌そのままに左サイドで猛々しいプレーを連発。マドリーのゲームコントロールにチームが苦しみ、57分には退場者を出す中で状況を打開するために駆使した個人技は、マドリー守備陣の脅威となっていた。

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