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レアルは守備的なのか? 今季の戦いから検証。再考したい“カウンター”の意味

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

ノックアウト形式の大会に不可欠な守備力

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ラファエル・ベニテス監督【写真:Getty Images】

 ということは、カウンターが強いチーム=攻撃力の高いチームとも言い換えることができる。もちろん、=守備力の高いチームでもある。そして、それはポゼッションサッカーでも同じことだ。

 結局のところ、どちらを好むかは人それぞれの好みの問題であり、正解はない。さらに「ポゼッションサッカーが面白く、カウンターサッカーはつまらない」などということは絶対にありえない。むしろ、じっくり攻撃を組み立ているポゼッションよりスピーディーな攻撃の応酬が期待できるカウンターの方が面白いと思う人も多いはずだ。

 そして、ベニテス監督はポゼッション、支配率へのこだわりの薄いイングランドとイタリアを経てスペインへ帰還している。

 今季、ベニテス監督が作り始めた新たなレアル・マドリーは「高い守備力と鋭いカウンターを持つチーム」となる可能性は高い。今回のセルタ戦だけでなく、今季最多の6点を奪ったエスパニョール戦でも47%と相手を下回る支配率を記録しており、得点力と支配率が反比例するチームとなり始めている。

 そして何より、大きなコンペティション、特にW杯やCLといったノックアウト形式を含む大会では失点の少ないチームが強いのは既に立証済み。ご存知、ベニテス監督はバレンシア以降率いてきた全てのチームで優勝カップを掲げている。

【了】

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