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Jリーグ 9年前

“不屈のボンバー”中澤佑二の炎は消えず。敵将も認める「本物のプロ」が次に目指すは40歳の壁

text by 舩木渉 photo by Getty Images

中澤とR・セニは「ほとんど同じ」

 神戸戦終了後、ミックスゾーンで選手の到着を待つ間に横浜FMの最終ラインを長年にわたって支え、現在はクラブのアンバサダーを務める波戸康広氏に話を聞くと、「当たり前のことを当たり前にやるというのは一番難しいと思うんですけど、そういう部分で自分のルーティーンを試合の状況とか色々ある中でも続けていた」というエピソードが出てきた。

 この日も中澤は全ての選手がメディア対応を終えてもなかなか外に出てこなかった。記者たちが他の作業を始めるのを見た広報担当者がロッカールームまで様子を確認しに行ったほどだ。

 波戸氏は「一番先に練習場へ来て、まず怪我をしない身体作り、アスリートとしての身体作りをして、そこからチームのみんなと交わって、ウォーミングアップをするので、より怪我はしにくい。そういう活動をずっと続けていたので、そこは500試合というところにつながっている」と中澤の徹底したプロ意識について明かした。

 同僚も中澤のプロ意識を称賛する。今季からチームに加わったアデミウソンは「彼は経験を積んで、こういう年齢であるにも関わらず、今でも若い時と同じように日々すごく努力をしている。なかなか自分も今まで見たことはない」と語り、そのサッカーに取り組む姿勢に驚いた様子だ。

 しかし、古巣サンパウロでもロジェリオ・セニという偉大なGKがいる。42歳になっても変わらぬパフォーマンスでゴールマウスに君臨する大ベテランと中澤を比較したアデミウソンは次のように述べた。

「彼らは全てが近いと思う。同じような選手というのはあまりいないけど、日々努力していることもそうだし、トレーニングもやりなさいと言われたことはしっかりやるし、若い選手とも話すし、努力を怠らないプロの鑑になるような選手として、そういった部分でほとんど同じだね」

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