今季全試合フル出場で高次元のパフォーマンス
現代のサッカーにおいて、サイドバックはDFという枠組みながら攻撃力も重要な能力となっている。マルセロはウイング並みの攻撃力を持つサイドバックとしてレアル・マドリーの攻撃の中心人物となっている。
加えて、今季はここまでリーグ戦8試合全てでフル出場。その全ての試合で攻守に高い次元のパフォーマンスを続けており、データサイト『Who Scored.com』のレーティングで平均7.77という評価を得ている。
この7.77は5試合以上先発したマドリーの選手でトップの数字。6得点を決めているクリスティアーノ・ロナウドやカリム・ベンゼマ以上に高い評価となっている。
さらに1試合平均のパス本数はモドリッチとクロースの中盤コンビに次ぐ69.4本。タックル数では、カゼミーロとダニーロに次ぐ2.8回を記録しており、守備面での貢献度の高さも光っている。
今季、バルセロナのジョルディ・アルバとダニエウ・アウベスが攻撃面であまり貢献度を示せていないため、現時点で「世界最高のサイドバック」の称号はマルセロこそふさわしい。
特に、今季はファビオ・コエントランがモナコに移籍したこともあって、実質的にバックアッパーが不在。ナチョ・フェルナンデスとアルバロ・アルベロアが左サイドバックでのプレーが可能ながら、ナチョの本職はセンターバックでアルベロアは右サイドバックだけに、本職のマルセロとは比べるまでもなくクオリティは大きく劣る。
そういった意味でも、現在のレアル・マドリーで“アンタッチャブルな存在”といえるのは、このマルセロだろう。
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