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日本代表 9年前

【現場記者の目】大きな一歩を踏み出した5分間。代表デビューの南野が得た焦燥感と希望

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「あの18番が19歳なんて嘘やろ」

 今回の代表では、本田圭佑(ミラン)と同じ4-2-3-1の右FWでずっと練習していたという。国際Aマッチ77試合32得点という実績を誇る本田らの一挙手一投足を目の当たりにし、自らの足りない部分を客観的に分析するいい機会になったと本人は言う。

「A代表の選手たちは練習からレベルの高さを感じたし、1つのパスとかシュートにこだわっている。あとは紅白戦のスピード感。速いし正確でした。同じポジションの本田選手のことはもちろんですけど、サイドのできる選手は沢山いたし、彼らがどういうポジショニングをするのかなというのはよく観察したつもりです」

 それだけ違いを感じた日本のトップ選手たちがイラン相手に苦しみ、思うようなプレーができなかったのは、南野にとっても驚きだった。

 しかもイランは1トップに入ったアズムン(20番=ロストフ)が20歳、ボランチのエザトラヒ(18番=ロストフ)が19歳、前半終了間際に吉田麻也(サウサンプトン)のPKを誘って自らゴールを叩き出したトラビ(6番=サイバ)が21歳と、彼と同世代の選手が数多く出ていた。この現実に危機感も覚えた部分も少なからずあったようだ。

「真司(香川=ドルトムント)君がアジアの相手につぶされることはあまりないと思うし、イランはホントに強かった。あの18番が19歳なんて嘘やろと言いたくなりました(苦笑)。

 ベンチから見ていてアジアじゃないなと感じたし、実際ヨーロッパ的なサッカーをしていた。ああいう相手に勝とうと思うなら、もっと個人個人がレベルアップしないといけない。そう痛感させられました」

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