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日本代表 9年前

【現場記者の目】大きな一歩を踏み出した5分間。代表デビューの南野が得た焦燥感と希望

13日に行われたイランとの親善試合。わずか5分間ながら、20歳の南野拓実が代表初キャップを踏んだ。一方で、イランは同世代の若手が活躍。本田圭佑や香川真司と互角に渡り合っていた。そこで得た焦燥感は南野のさらなる成長を促すはずだ。

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「まずは監督に信用してもらえるように」

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イラン戦で国際Aマッチデビューを果たした南野拓実【写真:Getty Images】

 1-1の状態で終盤を迎えた13日の親善試合・イラン戦(テヘラン)。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は背番号18をつける弱冠20歳の南野拓実(ザルツブルク)を手元に呼び、後半43分に武藤嘉紀(マインツ)と交代させた。

 念願だった国際Aマッチデビューを果たした彼に与えられた時間はアディショナルタイムを含めてわずか5分間。若きアタッカーは少しでも得点に絡むプレーを見せようと必死になってピッチ上を駆け回ったが、ボールに触る機会のないまま無情にもタイムアップの笛。初キャップはほろ苦い形で幕を閉じた。

「いい経験にはなりましたけど、ホンマ、もうちょっと試合に出たかった。試合でアピールしたかったです。元気君(原口=ヘルタ)が先に出たし、代表には序列というものがある。自分には経験の差があるなと感じました。まずはハリルホジッチ監督に信用してもらえるように、今のチームでしっかり結果を出していきたいです」

 アウェイムードの漂うアザディスタジアムで悔しさを覚えてから2日。南野は真冬のような寒さに見舞われたレッドブル・ザルツブルクの練習場でトレーニングを再開していた。

 今回の10月2連戦は日中の気温が40度に達する猛暑のオマーン・マスカットから、気温25度前後で標高1200mのイラン・テヘランへの三角移動。今年1月に欧州挑戦し、今回A代表デビューを飾った彼にとっては、何もかもが初めての経験だったが、身体的なダメージはあまりなかったようだ。

「移動距離の長さは感じましたけど、A代表はシェフもついていたし、飯もおいしかったし、荷物を運んでくれる人もいて、全然大丈夫でした。僕はついこの間まで育成年代の代表活動に参加していたから、全部自分で荷物を運んで、エコノミーで移動していた。だから、やっぱりA代表は格別。ホント、余裕っすね」と彼は笑って見せた。

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