レーブ監督が選ぶ解決策は?
この要望に、10月の2連戦ではマリオ・ゲッツェが応えた。バイエルンの同僚GKノイアーは「マリオには、僕たちがビッグチャンスを掴める、狭いスペースでの解決策とアイデアがある」と評する。
ノイアーによれば、35分にゲッツェが負傷で退いたアイルランド戦では、その「解決策とアイデア」を欠いたのだという。そしてドイツ代表は0-1と無得点でアイルランドに敗れている。
そしてジョージア戦では、ゲッツェに代わってシュールレが起用された。シュールレは決して「狭いスペースで」技術のない選手ではないが、ゲッツェほどに「解決策とアイデア」はない。
それは76分にシュールレがクルーゼと代わった後で、ワントップに入ったロイスについても言えるだろう。ロイスが、所属先のドルトムントでワントップに入るのは稀なことだ。
ドイツ代表は、引いたジョージアに苦しみ、2-1で辛勝した。逆に言えば、ジョージアだから、2-1で勝利することが出来たとも言える。こうした仮定は意味がないが、もしクローゼがいたら、戦い方に変化が生まれていたはずだ。
ゲッツェは、本大会には間に合う見込みだが、再びアクシデントに見舞われないとも限らない。レーブは、「ヘディングによる得点率の低さ」という問題をどのように処理していくのか。空中戦に強い新戦力を発掘するのか、それとも地上戦をとことん突き詰めるのか。
来年のフランスはもちろんのこと、18年のロシアでも、とうにクローゼの姿はないのである。
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