問題点が顕著となったジョージアとの最終戦
ブラジルW杯の後ではフィリップ・ラームだけでなく、ミロスラフ・クローゼもドイツ代表を引退した。SBに並んで、ワントップのポジションも問題を抱えている。
12日付の『キッカー』誌のデータによれば、ブラジルW杯以降にドイツ代表がこなしてきた国際試合13試合で挙げた全28ゴールのうち、ヘディングによる得点は2となっている。両方ともトーマス・ミュラーによるものだ。
つまりワントップの問題を、より厳密に言えば、ヘディングによる得点率が極めて低いこと(7%)ということになる。
グループD最終戦の対ジョージアでは、この問題が顕著になったと言えるだろう。5-4-1で引いて構えるジョージアを、なかなか崩すことが出来なかった。ワントップに入ったシュールレは、サイドを主戦場とする。所属先のボルフスブルクでCFを務めることもなければ、空中戦に強いわけでもない。
そもそも空中戦に強い選手がいない、つまりクローゼの後継者が見当たらないということがある。レーブは、ロングボールを主体とする放り込みではなく、ショートパスを主体とするポゼッションを嗜好するということもあって、ワントップには狭いスペースで技術を発揮できる選手を起用しようとする。空中戦を望めないのであれば、地上戦を突き詰めるしかない。
【次ページ】レーブ監督が選ぶ解決策は?