いまだ“本大会レベル”とは言い難いチーム状態
W杯のタイトルを防衛する。欧州選手権は、そのための重要な段階的な目標である。代表監督ヨアヒム・レーブはそう考えている。
2015年10月11日、ドイツ代表はライプツィヒで欧州選手権予選の最終戦、対ジョージア戦を2-1で勝利した。グループDの首位が確定する。来年の6月にフランスで開催される本大会の出場を決めた。
ジョージア戦後の会見で、レーブは次のように振り返る。
「我々はグループを勝ち抜いた。それは良いことだ。それに関しては、確かに満足することができる。しかし最後の2試合について、私は全くもって満足していない」
最終的にドイツ代表はグループDを首位で通過する。しかし8日のアイルランド戦は0-1で敗れた。ジョージア戦は前半45分を0-0で折り返している。50分にPKをミュラーが決めて先制するが、その3分後にはカンカバに豪快にボレーを叩き込まれて同点に追いつかれるなど、快勝とは言い難かった。
「再びユーロ本大会のレベルに到達するために、翌月にはいくつかの仕事があるということを我々は知っている」
予選の戦いをトータルで振り返れば、グループを首位で通過し、フランス行きのチケットを獲得したことに問題はない。しかし最後の2連戦に限れば、ユーロ本戦に不安が残る。アイルランドは3位でプレーオフに回った。ジョージアは予選敗退したチームだ。そのまま本大会のレベルとは言い難い。
11月に予定されているフランス、オランダとの親善試合で、レーブは選手や戦術についてのテストを考えている。新たな実験=挑戦は既に始まっているのだ。