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日本代表 9年前

【識者の視点】“アジア最強”イラン戦はハリルJの試金石に。警戒すべきは6人のタレント

text by 河治良幸 photo by Getty Images

結成半年のハリルJ、イラン戦は試金石に

【識者の視点】“アジア最強”イラン戦はハリルJの試金石に。警戒すべきは6人のタレント
ハリルジャパンにとってイラン戦は試金石となる一戦に【写真:Getty Images】

 右のヘイダリはもともとSBが本職の選手。デジャガほどの突破力は無いが、右足で正確なクロスボールを入れてくる。キックの質を活かしたCKや間接的なFKも得意としている。ベテランではあるが運動量が豊富で、カウンターから素早く持ち上がってのアーリークロスに要注意だ。

 左SBのハイサフィは2008年のイラン最優秀ヤングプレーヤーを受賞した経験を持ち、惨敗に終わったブラジルW杯でも確かな輝きを放った。小柄な体を活かしたドリブルを得意とし、同サイドの前方に配置されるデジャガが中央に流れることが多いため、外側のスペースを活用して多くの攻撃に参加する。最大の武器は鋭く曲がりながら落ちる強烈な直接FKだ。

 22歳のサイドアタッカーであるトラビも将来を嘱望される選手で、スピードのあるドリブルを備えている。サイパというイランでも中堅のクラブで下部組織から育ってきた選手で、ほぼ無名の状態から一躍ブレイクした。ケイロス監督があくまでベストのメンバーでスタートするならジョーカー的な起用になるはずだが、親善試合ということもあり、スタメンに抜擢されてもおかしくはない。

 ハリルホジッチ監督が就任して半年が過ぎた日本代表にとって、予選で1つのノルマを達成して迎えるイラン戦は指揮官が植え付けてきたサッカーの現在地をはかる恰好の場でもあるが、その評価は組織としての機能性に限らない。特にディフェンスはこれまでより厳しい局面が増える中で、しっかり90分やりきれるかどうか。ある種の試金石ではあるが、イランの攻撃陣が強力と言ってもアジアのライバルであり、ここで負けるわけにはいかない。

【了】

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