酷暑に劣悪なピッチ。外的要因とも戦う日本代表
目下首位に立つシリアに敗れれば、自力での1位通過がなくなり、2018年ロシアW杯アジア最終予選進出に早くも暗雲が立ち込める日本代表。
2014年ブラジルW杯からの悪循環を断ち切るうえでも、8日の天王山は絶対に落とせない。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督と選手たちは7日、中立地・マスカットの試合会場であるシーブ・スタジアムでの最終調整を行い、本番への臨戦態勢を整えた。
17時のキックオフ時間は気温35度前後に達する暑さ。スタジアム内は蒸し風呂状態で、ピッチもデコボコの地面の上に深い芝生が植えてある劣悪な環境。日本や欧州と違って相当なやりづらさだろう。日本はこうした外的要因とも戦わなければならないのだ。
国際Aマッチ通算46ゴールを奪っているエースFW岡崎慎司(レスター)も「暑さには慣れないですね。欧州は涼しいし、この暑さはなかなか難しい。気持ちでやるしかない」と苦笑いするしかなかった。
それでも彼は3年前の2012年11月、同じ猛暑のオマーンで貴重な1点を叩き出している。それがブラジル大会最終予選のオマーン戦だった。
1-1で迎えた終了間際、酒井高徳(HSV)の左クロスに遠藤保仁(G大阪)がニアでつぶれ、こぼれ球に飛び込むという実に岡崎らしい一撃で、W杯切符に王手をかけたのだ。アジア予選のここ一番の局面で、彼は必ずと言っていいほど結果を残してきた。今回もゲンのいい場所で、その再現を見せるしかない。
「ゴールを奪うためには、自分が主導権を握って動き出すことが大事。味方に合わせるというよりは、自分が状況状況で最善のポジションを取って、チームを引っ張っていくことだと思う。それでゴールまでの自分の動きを味方に生かしてもらえれば、あとは決めるだけ。それを明日は心がけたい」と岡崎はゴールに至る流れを具体的に思い描いている様子だった。