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日本代表 9年前

【現場記者の目】「正義を貫くために」。ミランに問題提起した本田。シリア戦で真の力を示せるか

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「自分の正義を貫くことが自分自身であり続けるためにも必要なこと」

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が急きょ、冒頭15分以外は非公開にしたことから、内容の詳細は明らかにされなかったが、セットプレーを含めた攻守両面の戦術確認を入念に行ったという。リスタートのキッカーを務める本田にはゴールに直結する仕事が9月2連戦以上に強く求められるところだ。

 とはいえ、ミランで2試合試合に出ていないのは気がかりな点。2008年6月のバーレーン戦(埼玉)で初キャップを踏んで以来、クラブで出場機会を失った状態で代表合流したことはこれまでほとんどない。

「やってみないと分からないですけど、問題はないと思います。不安? 不安はあると言えば毎試合ありますけど、いいサッカーをしてチームをしっかり勝たせないといけないという危機感はつねに持ってます。

 クラブで1日練習を休んだことも、そこまで大したことはなかったんでしけど、えらい心配をかけてしまったなと。言えることは『心配しないでください』ということですね」と本人はフィジカル面に対する周囲のネガティブな見方を払しょくしようとしていた。

 ミランでの騒動によって、尋常ならざる重圧やストレスがかかる可能性もあるが、本人は至って冷静に自分の取った行動をこう説明していた。

「サッカーをやってきて、下手なりにも本気でトップを目指してる身の人間として、行動を起こす時には、ただ行動を起こすことはない。目指すところの逆算で行動を取ってきているわけですから、それに相応しくない行動は逆に言えば取りたくないというのが自分のフィロソフィー。

 自分の正義を貫くことが、今後の自分にとっても、自分自身であり続けるためにも、必要なことだと思います」と本田はキッパリと発言。この一件に区切りつけ、シリア戦だけに全力を注ぐ構えだ。

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