2季連続の準決勝敗退を喫したCL制覇へ
欧州制覇を再び――。バイエルン・ミュンヘンがヨーロッパの頂点を視界に捉えた。2015年10月4日のブンデスリーガ第8節で、ホームに迎えたボルシア・ドルトムントを5-1で下す。翌日付の『キッカー』誌は「強さのデモンストレーション」と見出しを付けた。
「バイエルンは惑わされない。そしてドルトムントは限界を示す」/『キッカー』誌
中盤がダイヤモンド型の4-4-2を採用して対策を講じてきたドルトムントに対して、バイエルンは柔軟に対応し、揺らぐことなく得点を重ねていった。香川が「今日は個人的にもチームとしても完敗」と認めたように、現時点でドルトムントはバイエルンに歯が立たなかった。
そしてそれは、バイエルンに対するブンデスリーガの限界でもあるのだろうか。昨季2位のボルフスブルクも、今季2位のドルトムントも、5-1という大差で敗れ去った。昨季3位のボルシアMGは監督の交代劇とともにチームを再建中である。昨季4位のレバークーゼンは現在4勝1分3敗と安定した戦いが出来ていない。
『キッカー』誌は「少なくとも国内にバイエルンを食い止めることの出来る見込みのあるチームは見当たらない」と記した。バイエルンは、史上初のブンデスリーガ4連覇に向かって、いよいよ加速している。
それでは、2季に渡って準決勝で潰えているチャンピオンズリーグの夢=欧州制覇の可能性はどうだろうか。
『キッカー』誌に記載のデータによれば、開幕からの8戦8勝は、ペップ・グアルディオラ体制となってからベストのスタートであるだけでなく、ユップ・ハインケス体制だった12/13シーズンと同様の数字となっている。また得失点も、現在8試合28得点4失点であるのに対して、12/13当時は8試合26得点2失点と似通ったものである。