攻守でチームを支えたカゼミーロ
マドリーは、この試合の前まで6節を終えて失点はわずか1。強固な守備はデータにも表れていた。PKをストップし、ジャクソン・マルティネスの決定的なシュートをセーブしたGKナバスの存在も相まって、守備陣は今季のマドリーの大きな武器となっている。
それだけに、ビエットのゴールは値千金といえるだろう。若干21歳ながら昨季ビジャレアルでリーグ戦12得点、ELで8得点を記録したビエットの移籍後初ゴールがマドリー相手というのは本人に取っても大きな自信となるはず。
そして、この激戦の中で最も輝きを放っていたのがマドリーの23歳、カゼミーロだった。
アンカーとして起用されたカゼミーロは、5回のタックル、6回のインターセプト、4本のクリア、2回のシュートブロック、4回のパスブロック、1回のクロスブロックと守備で存在感を発揮。
さらに、モドリッチと並ぶ72本のパスを繰り出し、両チーム最多となる11本のロングパスを通して最終ラインと前線をつなげる“リンクマン”としても機能した。CLマルメ戦と2戦連続でのフル出場で攻守に貢献し、ラファエル・ベニテス監督の信頼も大きく上がっているはずだ。
今季最初のマドリードダービーは痛み分けに終わったものの、両者ともにストロングポイントを発揮し、若手が存在感を示したことは少なくない収穫だったはずだ。
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