強固な守備がデータにも表れるレアル・マドリー
試合後のスタッツにもこの試合が拮抗した好ゲームだったことが表れていた。
まず、支配率は48.5%(アトレティコ):51.5%(マドリー)、パス総本数469本:569本、成功本数389本:488本といずれもマドリーが上回っている。
しかし、アタッキングサードでのパス本数は144本:128本でアトレティコがリード。さらにチャンスメイク数でも11回:7回、シュート本数でも18本(枠内4本):9本(枠内2本)とホームチームが上回った。
各選手がボールを持ってプレーした位置を示す「アクション・エリア」でもマドリーが敵陣で44.44%だったのに対して、アトレティコは55.26%を記録。データサイト『Squawka.com』のパフォーマンス・スコア(攻撃、守備、ポゼッションでの評価)でもアトレティコの攻撃面のスコアは106点でマドリーの57点を大きく上回った。
これは、マドリーが早い時間帯に先制したことも要因といえる。先制点を取ったマドリーは無理にリスクを負わず、逆にホームで負けられないアトレティコは攻撃の強度を高めた。
さらに、守備面のスタッツを見ると、この試合の図式がより鮮明に見えてくる。
タックル数22回(アトレティコ):19回(マドリー)、インターセプト16回:24回、クリア15回:22回、シュートブロック1回:7回、パスブロック3回:10回、クロスブロック0回:5回。
タックル数は、前線から激しくプレスをかけるアトレティコが上回ったものの、その他はマドリー。パフォーマンス・スコアでも守備面はマドリーが46点でアトレティコが-33点と大きな差がついた。
【次ページ】攻守でチームを支えたカゼミーロ