攻守に奮闘し、運も味方につけたセビージャ
ラス・パルマス戦は負傷によって10分間の出場だったため仕方ないが、アトレティコ戦は途中出場からの30分間で10回という驚異的な数字を記録している。今回は丸々メッシの分が減っており、当然のことではあるがムニルでは穴を埋め切れなかった。
とはいえ、この結果の全ての原因がバルセロナのみにあるわけではない。勝ち点3を手にしたセビージャは、開幕戦でバルサを苦しめたビルバオ、第5節で快勝を遂げたセルタ同様に決して引くことなく積極的なプレーを見せていた。
特に1ゴール1アシストを決めてデータサイト『Who Scored.com』のテーティングで9.07点という評価でマン・オブ・ザ・マッチに選出されたデンマーク代表のミカエル・クローン=デリは圧巻。
先制ゴールの場面では、自陣からペナルティエリア内まで長距離を迷いなく走り切り、2点目をアシストした場面ではマスチェラーノのプレスをかいくぐってクロスを上げた。
また、GKのセルヒオ・リコはPKによる失点こそあったものの、8本の枠内シュートをセーブしてクローン=デリに次ぐ8.9点という高評価を受けた。
さらに、23分にネイマールが蹴ったFKはポストに弾かれた後にゴールライン上を転がり、79分にはサンドロ・ラミレスのシュートもポストに弾かれるなど運もセビージャに味方した。
セビージャは、ここまで1勝2分け3敗の5得点10失点と苦しいスタートを切ったが、この勝利を浮上のきっかけと出来るか。
敗れたバルサは、メッシ不在間の対策とともにアウェイでの戦い方を見つめなおさなくてはならないだろう。
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