かつてはお粗末な守備だった広州。現在では規律が
◎広州在住記者、クリストファー・アトキンス氏の分析
東アジアサッカーにおいて、広州恒大は誰もが対戦したくないクラブの1つだ。ACLでのパフォーマンス、そしてビッグネームを勧誘できる“能力”から、孤高の存在となっている。
水曜日の夜、G大阪にとっては大きな挑戦となる。彼らはアウェイ・天河体育中心体育場で戦うが、次の第2戦に向けて希望を得なくてはならない。それは容易ではないだろうが、ガンバが全北に対して発揮できたような強固なパフォーマンスが出せれば良いスタートになる。
G大阪にとって有利な情報と言えば、広州はACL初戦をホームで試合することに慣れていない。近年、彼らはホームに戻った時には既に良い結果を得ている(例えば、ベスト8の柏戦ではアウェイで3-1と勝利し、大きなアドバンテージをホームに持って帰った)。事実、広州のホームでACLの1stレグを戦ったのは、2013年のレクウィヤ戦が最後だ。
とはいえ、広州のルイス・フェリペ・スコラーリ監督はこのような大会での経験が豊富で、確実に試合に入る方法を知っている。ファビオ・カンナバーロ前監督時代までは学生のようなディフェンスが散見されたが、ブラジル人指揮官が来てから中国人選手たちはかなり組織化された。彼らは今、構築化され、規律あるプレーのできるチームになっている。
G大阪の脅威になるのは、柏が数週間前に見た外国人選手だけだと言うのは間違いだ。広州は、柏との第2戦で最高の状態ではなかったが、わずか数日前、国内でタイトルを争う上海上港に3-0で勝利したばかりだった。上海にアウェイで勝利したことは、彼らが柏を脅威として考えていなかったことに説得力を持たせる。
水曜日、G大阪の鍵は多くの時間を相手陣内でプレーすること、理想を言えばアウェイゴールをあげることだ。そうなれば第2戦でカウンター狙いの戦術が選択でき、広州が攻撃するのは難しくなるだろう。G大阪の決勝への希望は、明日の試合に懸かっている。