問われるのは最終ラインの耐久力。丹羽が不在だが…
◎ガンバ大阪番記者、下薗昌記氏の分析
G大阪が二度目のアジア制覇に向けて最大の障壁となるのがアジアサッカー界きっての金満集団、広州恒大。準決勝の1stレグに向けた前日会見で長谷川健太監督は「第1戦がどういう結果になろうと第2戦をしっかり戦って決勝に進めるように、2試合トータルで結果を求めたい」と言い切った。
その言葉にはレギュレーション上、全く偽りはない。ただ、G大阪にとってまず不可欠なことは、ホームで迎える2ndレグに望みをつなぐ戦いをすることである。「チームの全員でしっかりと抑えたい」と遠藤保仁が言うように、全員攻撃全員守備が今のガンバ大阪のスタイル。
ただ、1stレグで問われるのは最終ラインの耐久力である。フィジカルコンタクトの強い韓国の雄、全北現代との準々決勝でも球際ではいっさい負けていなかった三冠王者だが、組織を個の力で破りうるのがリカルド・グラルやパウリーニョらカナリアイエローのシャツをまとった経験のあるタレントたち。
長谷川監督が準々決勝の退席処分で指揮を執れないのも痛手だが、広州相手にCBの丹羽大輝を出場停止で欠き、代役は金正也が務めることになる。これまでマッチアップしてきたアタッカーたちとはシュートレンジも、個の打開力も桁違いのブラジル人トリオに対して岩下敬輔と金のCB陣がいかに耐えきれるか。ガンバ大阪の「堅守」が問われる初戦になる。
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