プロ初のリーグ戦1試合2ゴールも謙虚さ忘れず
プロ初のリーグ戦1試合2ゴールに浅野は「2点目は、今までになかった形。自信になった」と、いつも自分はまだまだだと謙虚な発言が多い二十歳の青年が手ごたえを口にした。
本媒体のマネージング・エディターのチェーザレ・ポレンギも「イリーガルだ!」と感嘆の声を連呼した。我々が子どもの時にスポーツのゲームをすると、少し大人がやってきては試合をかっさらっていくときの「反則だ!」とでも言うような呆れるほどの個の違いを見せつけた、一瞬の裏へ抜ける獰猛さと獲物をしとめる冷徹さが織り交ざった浅野の今シーズン8点目であった。プロ初ゴールを挙げたシーズンに、一気に二ケタ得点もこれで視界に入れた。
浅野の視界を広げているのは、ゴールの圧巻さだけではない。ファウルを受けても、すぐに立ち上がり、ファーストポジションへ向かう切り替えの早さである。謙虚に、かつ野心的にゴールを欲する両面を持ち合わせているからこそ、その仕切り直しは早い。
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