指揮官が本田に期待するものとは
コッパ・イタリアのペルージャ戦のように、相手がスペースを献上してくれれば、カルロス・バッカやルイス・アドリアーノと細かくパスを回せる。ただセリエAでは、連係に必要なパスの選択肢は狭められ、自らにも人が張り付く。
そこでタッチが余計にかかり、周りの守備が整ってしまうという悪循環が見て取れる。ボールが収まらないのはコンディションの問題もあるのかもしれないが、いずれにせよプレッシャーの中で、次のパスやシュートへクイックにつなげられるようなプレーが欲しい。
さらにウディネーゼ戦では、今季は比較的減っていたように見えたボールロストも増えた。被シュートにつながったシーンは幸いなかったものの、相手の拙攻や味方のフォローがなければ危ない取られ方をしていた。
これまでの試合で、ミハイロビッチ監督は「本田にはボールポゼッションを演出するように要求していた」と語っている。その期待を裏切るようなプレーをしていれば、信頼を強固なものにするのは難しくなるだろう。
ジェノア戦で出されなければ、その辺りが課題となっているはずである。当然出された場合には、不安を払拭するプレーが求められる。マンマーク気味に張り付くジェノアのプレスをかいくぐり、チームの得点に結びつく活躍ができるか。先発でも途中出場でも、目標はそこだ。
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