坪井慶介(写真は3月のもの)【写真:Getty Images】
明治安田生命J1リーグ2ndステージ第12節が26日に行われ、湘南ベルマーレは横浜F・マリノスと1-1で引き分けた。
6試合ぶりの出場となった坪井慶介は、3バックの中央で安定したプレーを披露した。33分には、齋藤学からアデミウソンへのパスを鋭い出足でインターセプトするなど、積極的な守備も見せた。先制点を許す展開となったが、追加点は許さず。結果的にチームは同点に追いつき勝ち点1を手にした。
「欲を言えば勝ち点3を取りたかったですけど、先制されても追いつけたことは、チームとして半歩か一歩前に進んだと思う。しっかり前を向いてまた次へ行きたい」
押し込まれる時間帯もあった中で「前の選手もしっかり戻ってプレッシャーをかけることを徹底していた」と、チーム全体で守備意識を高く持って戦えたことに一定の満足感を示した。
今月36歳となった坪井だが、横浜FMにも中村俊輔、中澤佑二(共に37歳)というベテランがプレーしている。日本代表として共に世界と戦い、ドイツW杯の舞台にも立った戦友との再会についてはこう話す。
「敵ではあるんですけど、サッカーに携わる人間として非常に喜ばしいこと。だんだん自分と同年代の選手は減っていくので、その中で、ただ会うだけじゃなくてピッチの中で一緒にできるのは幸せなこと」
以前ほどのスピードはないかもしれない。しかし、豊富な経験に裏打ちされた円熟のプレーは、経験の浅い選手には出せない味がある。
この日はリーグ戦5試合目の出場だった。プロである以上、ピッチに立つことを目指すのは当然だ。だが、「出ていなくてもすべての面でチームに貢献したい」。坪井は穏やかな表情でそう話した。
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