注目は佐藤寿人のゴール

　尻に火がついて久しい清水にとって勝利以外は求められていない。だが、肝心の勝ち点3を取ることができない。守備面での向上が見られる中で、前節の浦和レッズ戦は4失点完敗。個の能力はある攻撃陣もいまいち爆発力に欠け、ポジティブなポイントを見つけにくい状態だ。

　そんな中で迎える広島戦ではどのように戦うか。懸案であるミッチェル・デュークの裏のスペースを広島のミキッチらに突かれると厳しくなる。攻撃的に行き、打ち合いに持ち込むのか。守備を固めて一発に賭けるのか。どちらにしても重要なのは意思統一。全員が同じ方向を見なければ、大敗も十分あり得るだろう。

　この試合、最大の注目は佐藤寿人の偉業達成の行方だろう。現在156得点を挙げており、中山雅史の持つJ1最多得点記録にあと1点に迫っている。

　ここ2試合はゴールを決められず足踏みが続いているが、記録達成は時間の問題だろう。守備の問題を抱える清水戦で、仲間から快挙を祝福される姿を見られるかもしれない。

　広島は清水に対しここ5試合で4勝1分と相性が良い。ドウグラス、柴崎晃誠の2シャドーもハイレベルで、途中から出てくると思われる浅野拓磨のスピードも相手にとって脅威となる。清水の守備陣にとっては忙しい90分となるだろう。