「悪いなり」の戦い方を求めた香川
17日のELクラスノダール戦でもそうだったが、中盤の構成が香川、ギュンドアン、バイグルの3人以外のメンバーになったとき、BVBはまだ連携がスムーズに行かなくなるところがある。攻撃面だけではなく、守備面においても。
前半の終わりには、カウンターから危ない場面が増える。35分の場面では、フォラントにゴール前まで持ち込まれ、シュートを打たれる。GKビュルキの真正面に飛ぶ。41分、バルガスから、右サイドに走り込んだルディへ。シュメルツァーは追い縋ったが対応できない。ルディは右足を振り抜いて、ホッフェンハイムが先制する。0-1。
シュメルツァーがルディの突破を許したように、中2日の疲労の影響は否めない。香川は「言い訳にはできない」と言う。それでも、ホッフェンハイムは中4日でドルトムント戦に臨んでいる。2日の差は大きい。そしてホッフェンハイムはELを戦っていない。
だからこそ、54分にBVBが同点に追い付いたことは評価されて然るべきことなのかもしれない。フンメルスのパスを、ゴール前に走り込んだカストロが胸で落として、オーバメヤンがゴールを決める。1-1。53分にギュンドアンが投入された直後のことだった。
カストロは3トップの右に入っていた。その後は両チームともに譲らず、1-1のまま試合終了の笛が鳴ったが、トゥヘルは「今夜の試合を落としたと感じる必要はない」と話した。
そしてドルトムントのタフな連戦はこれからも続いていく。27日にホームでダルムシュタット戦を行った後で、10月1日にはELでギリシャのアウェイに向かう。その3日後にはアウェイでバイエルン戦である。
「悪いなりに、特に前半は絶対に相手に失点を与えないようにしないと本当に厳しい戦いになってくる」
香川のこの言葉が、ホッフェンハイム戦のドローで得た最大の収穫とも言える。
【了】