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「合言葉は勇気」。バルサ封じた“攻撃のための守備”。セルタが示した番狂わせの方法

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

ビルバオがヒントを示し、セルタが答えたバルサ戦略

「合言葉は勇気」。バルサ封じた“攻撃のための守備”。セルタが示した番狂わせの方法
選手個人で最も顕著だったのは、右SBのダニエウ・アウベス【写真:Getty Images】

 選手個人で最も顕著だったのは、右SBのダニエウ・アウベス。前節を含めて、ほとんどの試合で70%以上を敵陣でプレーし、100回以上のボールタッチを記録するが、この試合では敵陣で40.74%に終わり、ボールタッチもわずか66回。ビルドアップに苦戦するCBからボールが入ってこなかったことが要因だろう。

 逆にセルタのアクション・エリアを見ると、敵陣では43.11%ながらファイナルサードでは23.93%。わずかながらバルセロナを上回る数字を記録している。

 このデータからも、セルタの前線がバルサのDFラインにとっていかに危険な存在だったかがわかる。

 このCBの「ショートパスによるビルドアップ」というゲームプランを選択したバルサは、前線からの効果的な守備を前にするとあまりに脆い。最終ラインから前線までチーム全体が機能不全に陥ってしまう。ネイマールの1点こそあったものの、メッシ、スアレスとの3トップは完全に怖さを失っていた。

 そして、この戦い方をすでに実践していたチームがある。開幕戦で対戦したアスレチック・ビルバオだ。ビルバオも積極的な前線からのプレスでバルサのビルドアップを妨害。その結果、バルサは自陣に67.78%もとどめられ、メッシは力を封じ込められた。

 結果こそスアレスの得点によって1-0でバルサが勝利したが、ビルバオが“対バルサ戦略”のヒントを示した一戦となった。そして今回、セルタがその答えを出した。

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