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【現地レポート】「あいつがいて良かった」と言われるように――。 “オールドルーキー”岡崎が焦らない理由

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

“安定剤”として存在価値を示せるか

「全く新しい形を探しているって感じですね。(チームメイトと比べて)個の能力では確実に落ちる。ただ平均的なところでいえば少し高い能力は持っていると思うんですよね。ある程度走れるし、体持つし、けがに強いし、ちょっと抜き出たところで勝負しないといけないんで」

 すなわち、例えばバーディのスピードやマレズのドリブルやエゴイスティックさといったキャラの強さを持たない分、平均力で勝負する術を模索しているというのだ。 

「いわゆる自分自身が『これだったら勝てる』というのが無いんですよね。手数で勝負するしかない。どうにか自分のパフォーマンスで、見えないところで貢献して、1シーズン通して『やっぱりあいつがいて良かったな』というキャラクターで、シーズンで10点取れるという。それが、ここで生きていく明確な僕のイメージなんです、今は」

 開幕から負けなしとはいえ、レスターはビハインドの状況から同点に追いつく試合展開ばかりである。そのために必要な威力の強い劇薬が、バーディであり、マレズだ。だがシーズンを通してチームに貢献できる“安定剤”として、存在価値を示していきたいと岡崎は考えている。だからこそ焦らずに、ただひたすら前向きに物事を見つめている。

 日本代表のエースのプレミア挑戦は、まだ始まったばかりである。

【了】

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