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「すごく可能性を感じる」。香川も絶賛の若き才能。ドルトムントで躍動続ける21歳の新右SB

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ピシュチュクの負傷で巡ってきたチャンスを生かす

 しかし今季は右SBという新たなポジションで躍動している。まさに水を得た魚だ。第2節インゴルシュタット戦で、ELのグループC第1節クラスノダール戦でゴールも決める。12日のハノーファー戦の後では、監督トゥヘルも「素晴らしい成長だ!」と目を細めた。

 ギンターは、SBというポジションを「CBと守備的MFを合わせたようなもの」と解釈している。あまり違和感を感じてはいないようだ。もっとも、現在ギンターが右SBを務めることになったのは、偶然に依るところが大きい。

 8月9日のドイツ・カップ1回戦、ケムニッツ戦ではMFとして途中出場し、8月20日のELプレイオフ1stレグ、アウェイのオッズ戦ではCBとして先発した。ごく最近まで、ギンターは昨季から続く役割を演じていたのである。8月15日のボルシアMGとの開幕戦では、90分間をベンチで過ごしている。

 しかしCBとして先発した、ノルウェーでのオッズ戦が転機となった。

 そもそもオッズ戦で右SBは、ピシュチェクが務める予定だった。しかし、ノルウェーに向かう直前の練習で、ピシュチェクは臀部を痛めて離脱する。そこでオッズ戦では、ゴンサロ・カストロが右SBで先発した。しかし人工芝に加えて、不慣れなポジションに苦しんだカストロの右サイドは、火だるまになった。

 前半だけでBVBは3失点する。後半からは、ギンターが右SBに回った。そしてディフェンスは安定し、香川の1G1Aの活躍もあって、BVBはオッズを4-3で退けた。試合後にトゥヘルは、ギンターを名指しで称賛した。

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