ロナウドには高すぎた支配率
ロナウドが輝きを放てなかった理由は3つが考えられる。まずは、グラナダ戦後のレビューでも記した通り、ロナウドは速攻でこそ力を発揮できるということ。
しかし、このグラナダ戦でマドリーは支配率68.3%、パス本数525本:205本と圧倒。前節エスパニョール戦では支配率47.3%でパス379本だったため、今回はより多くボールを持ってプレーしていたことがわかる。
また、ボールを持ってプレーした位置を示す「アクションエリア」を見ても、エスパニョール戦がファイナルサードで18.24%だったのに対して、グラナダ戦は25.06%と高い数字だった。
エスパニョール戦では主にリアクションだった攻撃が、今回は自らアクションを起こす形となっていた。必然的に相手は守備を固めるため、マドリーはボールを持ち、パスは繋がるものの、ゴール前にスペースはない。
このような状況ではスペースを必要とするロナウドは力を発揮することが難しくなるだろう。
ロナウドのアクションエリアを見ても、エスパニョール戦ではファイナルサードで58.33%だったものが、この試合では67.39%まで上昇。結局、ゴールに近い位置でより多くボールを持っていても、相手DFの壁の前に沈黙。手詰まりのような状態となり、決定機はあまり多く迎えられなかった。
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