自らのプレゼンスを初勝利に
インテル戦では本田は、エリア手前まで進みながらシュートまで行くリスクチャレンジをせず、バックパスに逃げることも多かった。
そういう淡白な部分が練習でどこまで解決されたのか、あるいはその逆か、パレルモ相手に証明されることになる。相手のベッペ・イアキーニ監督は相手の戦術分析がうまく、ルカ・リゴーニを軸にした中盤の守備は非常にタフであるが、今回は攻撃面での存在感をアピールしたいものだ。
もっとも今回、本田にとっての真の”敵”はパレルモではないかもしれない。今の流れから考えれば、本田が新聞の予想スタメン通りに先発出場した場合、サン・シーロのミラニスタは苛烈なブーイングを浴びせるはずである。昨年3月のカリアリ戦がそうだったが、スタンドからは本田がボールに触るたびにブーイングが起こっていた。
果たして、その中でどれだけ落ち着いてプレーができるのか。「昨シーズンまでの不振から、ファンが非常にナーバスになっているのは仕方ない。それに耐えていいプレーをするために我われは練習している」とミハイロビッチ監督は語っていた。
風当たりの強さは、結果を出し続けてなんとかする他はない。理想は得点への絡み、最低でも自らのプレゼンスを勝利という結果につなげたいところだ。
【了】