カギを握る地上波での露出
――その新しい投資を具体的に教えて頂けますか?
「具体的には言えない。いま言える範囲で言うと、札幌の人口は200万人くらい。たとえば、次のコンサドーレのホームゲームがこの日の何時にあるっていうことを知っている人って、たぶん1%くらいだと思う。僕の感覚的なものだけど。その1%の人はほとんどが自分から情報を取に来てくれる人で、どちらかというとコアに近い人。
ライトな人たちを呼ぶには1%を10%にしないといけない。映画に行こうか、買い物に行こうか、何しようか、じゃあサッカー行こうか、というそこの選択肢に入るためには知ってもらわないといけない。じゃあそれを知ってもらうためにどうプロモーションするかというところで、そこにお金を使ってみようと思う。
コンサドーレでは毎年ポスター作る、たまにCM打つなど含めて宣伝広告費でだいたい1000万円くらいしか使えていない。それをたとえば1億使って、どうお客さんが増えるかというのをトライしたい。コンサドーレでは1億使ったら、一試合平均2800人くらい増やせば、ペイできる。
テレビ地上波の露出を、お金を払ってでも獲得できたときに、ちょっと変わると思うんですよ。1億円の選手を獲って、当たるか外れるかわからないという投資より、1億円プロモーションに使ってみて、興味を持つ人を増やすとか、ちょっとプラスのスパイラルにしていく方がいいと思う。
コンサドーレの仕事をしていて、たまにJ1がウィークデイとかにあると、気づかないこともある。『今日あったんだ』と思うわけ。普通に生活していて情報がどれだけ入ってくるかというところで、入ってこない。サッカーにどっぷり浸かっている僕でもそうなら、それほど興味がない人にとっては、全く届かないだろうなって」