「僕の生活は1日で劇的に変化した」
――今振り返ってみると、モナコを去ることになる予感はあった?
「いや、モナコを出ることになるなんて考えてもいなかった。だけど、バレンシア戦(チャンピオンズリーグ予選)に負けた後で、急スピードで話が進んだんだ。
CLに参戦しないことになったことが大きく影響したことは間違いない。両クラブ間で同意に至って、僕は世界でもっともビッグなクラブの一員になる、という幸せな状況に置かれていたんだ。
――EURO2016を来年に控えたこのタイミングでの移籍はリスクだとは考えなかった?
「リスク? いや、まったくそんな風には考えなかったよ。自分のプレーをしていれば、物事が悪い方向に進むはずはないと思っているからね。それに、モナコでプレーするよりも、ユナイテッドでの方が確実に露出の機会は増えるだろうし。
――8月31日に、契約のために日帰りでマンチェスターに行き、その後すぐ初招集されたフランス代表合宿に合流した。2015年9月の1週間は、本当にめまぐるしかったんじゃないかい?
「僕自身は特に何も期待していなかったのに、こういうことになった。でもこれがフットボールの世界だ。僕の生活は1日で劇的に変化した。だけど、こういう体験をしたのは僕だけというわけじゃない。この世界では、いつだって物事はものすごく速いスピードで進んでいくからね。
クレールフォンテーヌに着いたあとは、みんなに『ボンジュール!』と挨拶しただけで、代表のスーツの試着をして、すぐに遠征先(ポルトガル)に出発さ! でも代表のみんなは温かく迎えてくれた。慌ただしい一日だったけど、とても満たされた思いだったよ」
【了】