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香川真司 9年前

香川が語った「課題」。“即興”中盤のドルトムント、EL初戦勝利も…展開は「ヒヤヒヤ」

text by 本田千尋 photo by Getty Images

パクのゴールで劇的勝利。それでも香川は「ヒヤヒヤ」

香川が語った「課題」。“即興”中盤のドルトムント、EL初戦勝利も…展開は「ヒヤヒヤ」
課題を語った香川真司【写真:Getty Images】

 後半開始から香川が投入される。ベンチスタートの香川は前半を「リズムが悪かった」と振り返った。「ボールの距離感」や「パスの回し方」を意識してゲームに入った。香川は左サイドを中心に動いてパスを回し、「リズム」を産み出していった。55分、香川が相手のトラップミスからボールを奪って、そのままヤヌザイに渡す。ヤヌザイから左でパスを受けたムヒタリヤンがシュートを放つ。右に外れる。

 59分、カストロに代わってバイグルが入る。ドルトムントの中盤はいつもの姿に戻った。バイグルのパスは緩やかな放物線を描いて、BVBはさらに「リズム」を取り戻していく。64分。ミキタリヤンの左からの折り返しを、香川がヤヌザイに繋ぐ。ヤヌザイはシュート、GKが弾いたところに、オーバメヤンがシュートを打つ。

 75分。ミキタリヤンのスルーパスに、ラモスが抜け出す。ラモスはGKダイカンを交わしてシュートを打つが、ライン際でペトロフにクリアされる。

 終盤に掛けてクラスノダールは6-3-1で守備を固めてきた。それでいて反撃に出ることを忘れない。香川は「カウンターの怖さがあった」と言う。

 徐々に「リズム」を戻しつつも、クラスノダールのカウンターの脅威に晒され、なかなかゴールを奪うことができない。1-1のドローが濃厚だった。

 しかし90+3分――。

 ギンターが右からクロスを入れる。ラモスの頭を掠める。パク・チュホのダイビングヘッド=渾身の一撃が、突き刺さった。2-1。

 香川は「こんな最後までヒヤヒヤする展開にさせたっていう意味では、課題が残っている」と試合を振り返った。

 それでもドルトムントが勝ち切ったことに変わりはない。

 BVBは、これで今季の公式戦の連勝を10に伸ばした。しぶとく勝利をもぎ取った、クラスノダール戦だった。

【了】

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