「こんな試合になるとは思っていなかった」
「岡崎慎司は前半45分で退いて、その後レスターは劇的な逆転勝利を挙げた」
これだけを読むと、せっかちなイングランドメディアからは早くも岡崎不要論が飛び出しそうだが、逆転勝利はあくまで結果論だ。
少なくとも、岡崎の交代は直接的な要因ではなかった。その証拠に、後半27分にレスターの最初のゴールが生まれるまでは、会場を訪れていたファンやチーム関係者でさえも、この日のアストン・ビラ戦では「勝利はない」と諦めムードになっていた。
岡崎も「こんな試合になるとは思っていなかった。0-2になったら『もう終わりかぁ』と思った。こんな展開になるとは!」と驚きの表情を見せた。
前半45分間は、序盤の10分間を除いて、すべてにおいてアストン・ビラが上回っていた。そして39分には、コーナーキックのクリアにもたつくレスター守備陣を突いて、ジャック・グレイリッシュのファインゴールにより先制される。
だが前半終了時点でまだ0-1。試合を追いかける展開で、岡崎の交代があったのは意外だったが、自身は「最初の立ち上がりはメチャメチャ良かったと思うんですけど、そこからチームとともにしぼんでいったかな」と振り返った。
【次ページ】岡崎と交代のダイアーが劇的逆転弾