ターニングポイントとなったドルトムントの同点PK
5分に、ツィーラーのフィードから、清武、裏に抜けるソビエフと早く繋いだ形は、18分に実ることになる。中央で清武がキープして、右サイドを走るアンドレアセンに絶妙のスルーパスを送る。アンドレアセンの折り返しを、ソビエフが決める。ハノーファーに先制を許す。0-1。
酒井は「理想的な試合運び」と振り返ったが、同時にこうも前置きした。
「1点取るまでは」
ドルトムントに「焦り」はなかった。先制点を献上した後で、一見攻めあぐねているようでもあったが、香川は「本当に落ち着いてやれていた」と振り返る。
「そう簡単に前半はゴールは生まれないのかなっていう気配はありましたけど、その中でも流動的にパスが回ってチャンスになっていた」
そして33分に、絶好の「チャンス」が訪れる。右サイドのギンターからのボールを受けようとしたホフマンが、トレヴィザンに後ろから倒されるような形でPKを獲得する。オーバメヤンが決める。1-1。
ドルトムントの幸運=ハノーファーの不運だった。
「不運なPKだったし、ああいうので流れもっていかれちゃう」
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