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C・ロナウドが5得点を決めた理由。メッシとは真逆のスタイル。重要な“ベイルの献身”

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

少ないボールタッチで効率の良さを発揮したロナウド

 終生のライバル、バルセロナのリオネル・メッシとともに年間50ゴールも不可能ではない常人離れしたゴールゲッターだが、メッシはポゼッションで力を発揮する選手。この2人は全く真逆のタイプといえる。

 それは、2人の武器でもあるドリブルのスタイルからも見て取れる。メッシが技術を駆使してキープしながら相手DFを切り裂くのに対して、ロナウドは爆発的なスプリント能力を駆使して直線的に突破するタイプ。

 ロナウドのようなスピードとパワーがあり、より多くのスペースがあってこそ輝ける選手にとっては敵陣に相手を押し込んでプレーするよりも素早い縦への攻撃の方がやりやすいだろう。

 例えば、5-0で勝利した前節ベティス戦。この試合では、マドリーが68.1%の支配率を記録し、パス本数でも556本:219本と大きく上回った。

 その中でロナウドは57回のボールタッチで39本のパス。6本のシュート、3本のクロス、1回のチャンスメイクを記録したが無得点。コンディションの悪さも重なり、得点を決めたベイル、ベンゼマ、ハメスの3人から遅れを取っていた。

 そして代表戦による中断が明けたこのエスパニョール戦では、前述のようにチームは支配率で下回り、パス本数でもホームチームの418本に対して379本と若干ながら劣っていた。

 ロナウドも41回のボールタッチで29本のパスと前節を下回る数字。それでもシュート数は7本、クロスは3本、チャンスメイクは3回を記録。そして7本のシュートで5得点を挙げ、3度のチャンスメイクで1つのアシストと、“効率の良さ”を発揮した。

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