基本コンセプトをベースに、状況に応じた戦い方を
代表チームというのは準備期間が短く、メンバーも随時入れ替わりが発生するため、コンセプトを徹底して植え付ければスタイルに縛られやすくなり、選手に任せ過ぎればコンセプトが失われてしまう。基本スタイル、試合の対策、試合の判断という3要素をバランス良く組み立てることが重要だが、実際にはなかなか難しいもので、だからこそ監督のマネージメント力が問われるのだろう。
ハリルホジッチ監督はベースになる基本コンセプトの植え付けにはこだわるが、特定の戦術にこだわるタイプではなく、実戦で状況に応じた戦い方や対策が打てるチームを作り上げる。
その要素に選手の判断があるが、奔放なビジョンに任せるということではなくベースからのアレンジになってくる。そのためのベースアップと引き出しの共有はさらに高めていく必要がある。
大量得点を奪えたことも確かな自信になるが、基本スタイルをベースとしながら相手を見て効果的な戦い方を選択し、共有できたことは今後の戦いにつながる確かな進歩だ。
ゴールというのは常に右肩上がりで伸びて行くものではないが、さらなる成長が期待できることを実感したアフガニスタン戦だった。
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