武藤側からの要望はあったが違約金の上限は設定せず
ただし、FC東京は選手との間で違約金(移籍金)の上限を定めない方針をとっている。立石GMは「武藤からも『(違約金設定を)してほしい』と言われましたが、クラブとしては上限設定をしない方が交渉はやりやすい。
簡単に言うと、選手の伸びしろがある分だけ要求できますから。その時点では200万ユーロの値段だったとしても、伸びしろがあって次の年に大活躍して『200万ユーロ以上獲れたのに』となることもあるので、獲れるものを無理して落とす必要がない。武藤に関しては、それだけの額を獲れたから獲ったという感覚です」と話す。
今回の武藤の移籍交渉においてはポイントがいくつかあるが、1つ目のポイントはここで挙げた違約金(移籍金)の上限を決めない戦略だ。複数のクラブが競合する新卒選手に対して「うちに来れば海外に行きやすい」とアピールすべく、欧州の移籍市場の相場からするとかなり安い違約金を契約に盛り込むJクラブもこれまでは少なくなかった。
だがFC東京は「獲れるものは獲る」ために違約金の上限を設定しない方針を貫いている。(全文は『フットボール批評07』でお楽しみください)