酒井宏樹が語った連携面と左右のバランス
カンボジア戦で多くのチャンスを作った右サイドバックの酒井宏樹は本田圭佑に相手のディフェンスが食い付く性質を見抜き、そこから本田を追い越して高い位置でボールを受け、得意のクロスにつなげた。
また「ちょっとサプライズも込めて」ライン際だけでなく、中に入っていく動きで相手を混乱させるという彼としては新たなトライも見られた。
その酒井宏樹が「(左右の)どっちが攻め上がるとかではなく、両方とも行ける体勢を取っておけば、強い相手にはいいんじゃないかと思います」という様に、左右のサイドバックが状況を見ながらバランス良く、効果的に攻撃参加していける様になれば、攻撃に推進力を与えるだけでなく、左右のハンドル的な存在として重要性を増していきそうだ。
アフガニスタン戦に向けては、非公開でクロスに対するゴール前の入り方などをかなり細かく確認したという。サイド攻撃はクロスの狙いとタイミング、質と精度がゴールに直結するが、ホームと異なる環境での判断力も問われる試合になる。
標高1200mにあるテヘランは暑いが湿度が低く、繰り返し走るとのどの渇きと息苦しさが併発する様な環境だ。ハードワークは重要だが、無闇にアップダウンすると局面で苦しくなり、決定的なミスにもつながりやすい。
【次ページ】カンボジアとは異なるアフガニスタンの特徴