ギュンドアンと通じるダイナミックさとフィジカルの強さ
とりわけ、香川とは息の合った連係を意識してほしいところ。今季のボルシア・ドルトムントの香川は、トップ下に陣取りながらも中盤的に攻撃をお膳立てする仕事を担うことが多い。
その香川を山口がギュンドアンのようにうまくサポートしつつ、パス出しの起点になったり、アグレッシブな攻め上がりを見せてくれれば、「香川を生かして自らも生きる」という理想的な関係が構築できる。ダイナミックさとフィジカルの強さという部分では、山口は確かにギュンドアンに通じる部分がある。
「真司君もチームと代表とでは役割も少し違ってくるし、ドルトムントほどボールを持つのは厳しいと思うんで、自分はワンタッチ2タッチではたけるところにうまくサポートできればいいかなと。来たボールは簡単に返してあげたりすることでリズムも出てくると思うので」と山口自身もドルトムントを参考にしながら香川のいい部分を引き出していこうと考えているようだ。
それをピッチ上で具体的な形に表現できれば、今後の日本代表にとっても大きなプラスになる。2人には新たなコンビネーションをぜひ見せてもらいたい。
いずれにせよ、10月に25歳になる山口は、日本の中盤の大黒柱になってもらわなければならない時期に来ている。チーム最年長の長谷部を自分が引っ張るくらいの強烈なリーダーシップを攻守両面で見せて、苦境脱出の原動力になることが求められている。
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