残留でも厳しい状況は変わらず
ただ、長友が主力へと返り咲けるかどうかは別の話だ。サントンやダンブロージオにも移籍の噂が最後まで絶えなかったが、SB陣は結局全員残った。むしろガラタサライからナチュラルな左利きであるアレックス・テレスも加入し、ポジション争いは一層きつい状況になっている。
ただしマンチーニ監督は「メルカートの行方を見てからチームの形を考える」と発言し、戦術もまた作り直す意向でいる。ペリシッチやアデム・リャイッチらの獲得によりサイドハーフを使うシステムを用いた場合、長友にとっては起用可能なポジションが増えることにもなる。
もちろんその場合でも競争に勝っていかなければならず、「複数のポジションができても中途半端ならインテルでは生き残れない」と彼自身は危機感を覚えていた。
「インテルに残りたい」というのは彼自身が望んでいたことだ。カルピ戦では失点に絡んでしまったが、逆境の中でモチベーションを保ち、練習に励んだ成果を出してほしいものである。
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