不発に終わったシンガポール戦。攻撃陣の再構築は不可欠
27日のメンバー発表会見で「カンボジア戦で(シンガポール戦と)同じ繰り返しはしたくない。我々は勝たないといけない。得点を取らなければいけない」と指揮官が語気を強めた通り、引いて守る相手をどう攻略するかは9月シリーズの最重要テーマ。
ハリルホジッチ監督が言うように、中盤からのミドルシュートにトライしたり、PKを奪いに行くのも解決策の1つではあるが、やはりアタッカー陣がゴールをもぎ取るのが理想だ。その前線の構成をどうするかは、勝負の明暗を分ける重要ポイントになってくる。
シンガポール戦の日本代表はこれまで通りの4-2-3-1の布陣を採り、1トップに岡崎慎司(レスター)、2列目の右に本田圭佑(ミラン)、左に宇佐美、トップ下に香川という構成で戦ったが、岡崎は相手DFにガッチリマークされ、本田と宇佐美が中へ中へと動くことで香川が飛び出すスペースもなくなった。
ボランチの長谷部誠(フランクフルト)も柴崎岳(鹿島)もミドルが入らない。後半には香川を早い段階で下げて大迫勇也(ケルン)を起用。さらに柴崎と原口を交代して4-1-3-2に近い形で攻め続けたが、ゴールを割れなかった。
宇佐美と代わった武藤嘉紀(マインツ)も不発と悪循環は最後まで歯止めがかからなかった。この反省を踏まえて、攻撃陣の構成を再構築する必要があるだろう。